データ操作

ピボットテーブルの使い方|データの集計、分析、作成、編集、並べ替え、更新方法を解説

ピボットテーブル

Googleスプレッドシートのピボットテーブルは、大量のデータを集計して分析する時に利用される非常に便利な機能です。

最初は難しく感じる機能ですが、基本的な操作が理解できれば誰でも使えるようになります。

ピボットテーブルとは

ピボットテーブルとは、ピボット(回転する)テーブル(表)という名前の意味で、縦軸と横軸を入れ替えかえたり、データの配置や並び方がドラッグ操作などで簡単に自由にレイアウト変更できます。Excelでもよく使われる機能であり、仕事では近年データの必要性があがり分析が必須となってきました。

集計だけでなく計算方法を変えたりすることもでき、関数よりも素早く計算ができるため、分析する時にも利用される機能で、使いこなすと仕事のスピードが格段に速くなります。

ピボットテーブルの元となるデータを更新、編集するとピボットテーブルの集計も自動更新されます。

現在スプレッドシートのスマホアプリではピボットテーブルの機能がありません。

スプレッドシートのピボットテーブルの使い方、集計する方法

Googleスプレッドシートでのピボットテーブルの作り方を説明します。

Sample

売上表のデータをピボットテーブルで集計、分析する

ピボットテーブル(完成例)

上記のように支店ごとに売上金額を集計するピボットテーブルの作成方法を説明します。

ピボットテーブルの元になる表

下記のような日別の売上表があった時に、このデータを基にピボットテーブルを作成し、集計します。

ピボットテーブルの元になるデータは以下の形式のように1行ずつがセットになっていて、同じ項目が同じ列に入力された表である必要があります。
(間に不要な説明の行を入れたり、空白行があると正しく集計できません)

表の先頭には各項目のタイトル(見出し)を作ってください。

ピボットテーブルの元になるデータ

ピボットテーブルの作成

ピボットテーブルを作成する場所が選べます。

  • 新しいシート
  • 既存のシート:シートとセルの指定をします。

新規シートに作成する場合

1.集計したいデータ内の任意のセルをクリックし、
挿入メニュー » ピボットテーブルをクリックします。

ピボットテーブルの作成

2.[ピボットテーブルの作成]画面が表示されるので、データ範囲と作成場所を指定します。

データ範囲:自動で表全体が認識されますが、もし範囲が異なる場合は修正します。

挿入先:ピボットテーブルを作成する場所を選びます。

ピボットテーブルを新規シートに作成

3.新規シートが追加され、空のピボットテーブルが表示されます。

空のピボットテーブル(新規シート)

ピボットテーブルにはのエリアがあります。
それぞれのエリアにデータを追加することで様々なレイアウトで集計ができます。

  • :縦軸にする項目を入れる
  • :横軸にする項目を入れる
  • :計算したいデータを入れる

既存シートに作成する場合

ピボットテーブルを既存シートに作成する場合は、どのシートのどのセルに作成するかを指定します。

ピボットテーブルを既存シートに作成

指定した場所に空のピボットテーブルが作成されました。

空のピボットテーブル(既存シート)

データの追加と削除

1.行の追加

には、縦に並べたいデータを追加します。
今回は日付を入れます。

追加ボタン » 日付を選択

ピボットテーブルの行エリア

縦に日付が並びました。

ピボットテーブルの行に日付を追加

入れるデータを間違えた、変更したい時は、右上の×ボタンで削除します。

2.列の追加

には、横軸にしたいデータを追加します。
今回は支店を入れます。

追加ボタン » 支店を選択

ピボットテーブルの列エリア

横に支店が並びました。

ピボットテーブルの列に支店を追加

3.値の追加

には、集計したい、計算したいデータを追加します。
今回は金額を入れて合計します。

追加ボタン » 金額を選択

ピボットテーブルの値エリア

金額が集計できました。

ピボットテーブルの値に金額を追加

データを削除したい時は右上の×ボタンで削除します。

レイアウトを変更する(データの入れ替え)

縦の項目と横の項目を入れ替えたい場合はデータの行、列それぞれにセットしたデータを変更します。

行と列のデータを入れ替える

データを入れ替える時は以下のどちらかの操作でできます。

  • ドラッグアンドドロップで移動して入れ替え
  • 追加ボタン、削除ボタンでデータを入れ直す
ピボットテーブルのデータの入れ替え

データを入れ替えた場合(商品ごとの数量を集計)

データを入れ替えるだけで、簡単に違うデータの集計表に変わります。

ピボットテーブル(数量の合計)

ピボットテーブルの編集、便利な使い方

総計を表示(非表示)

ピボットテーブルエディタ内の、総計を表示のチェックを外すことで、ピボットテーブルの総計(合計の行や列)を消すことができます。

総計を表示・非表示

並び替え

データの並び替えは、並び替えの基準にしたい項目部分で昇順降順を選びます。

ピボットテーブルのデータの並び替え

計算方法の変更

ピボットテーブルは関数を使用せずに、計算方法を簡単に変更することができ、合計以外の計算結果を表示することができます。

集計(計算方法を変える)

» 集計 » 計算したい関数を選択

ピボットテーブルで計算方法を変更

表示方法

表示方法では、構成比を求めることができます。
※割合を求めるときは集計で選択している関数の値に対しての割合になります。

割合には以下の4種類があります。

  • デフォルト
  • 行集計に対する割合
    横方向での構成比を表示します。横の合計が100%になります。
  • 列集計に対する割合
    縦方向での構成比を表示します。縦の合計が100%になります。
  • 総計に対する割合
    縦横すべてのデータの割合を表示します。すべての合計が100%になります。

横の構成比(行集計に対する割合)

» 表示方法 » 行集計に対する割合を選択

ピボットテーブルの値の表示方法(行集計に対する割合)
縦の構成比(列集計に対する割合)

» 表示方法 » 列集計に対する割合を選択

ピボットテーブルの値の表示方法(列集計に対する割合)
全体の構成比(総計に対する割合)

» 表示方法 » 総計に対する割合を選択

ピボットテーブルの値の表示方法(総計に対する割合)

フィルタ

データを特定の条件で絞り込む時にはフィルタを使用します。
不要なデータを一時的に非表示にすることができます。

値でフィルタ

以下は支店をフィルタする例です。

フィルタ » 追加ボタン » 支店を選択

ピボットテーブルのフィルタ

値でフィルタ » 表示したい項目にチェック(不要な項目のチェックを外す)

ピボットテーブルのフィルタ

チェックを入れた東京だけが表示され、他の指定は非表示になりました。

ピボットテーブルのフィルタ選択後

条件でフィルタ

次は、日付を指定した日付以降のみを表示する例です。
今回は7月以降のデータのみ表示する方法で説明します。

フィルタ » 追加ボタン » 日付を選択

ピボットテーブルのフィルタ(日付を選択)

条件でフィルタをプルダウンから選択

ピボットテーブルのフィルタ(条件でフィルタ)

次より後の日付を選択

ピボットテーブルのフィルタ(次より後の日付)

正確な日付を選択 » 日付を入力(今回は6/30)

ピボットテーブルのフィルタ(正確な日付)

「6/30より後の日付」という条件になり、7月以降のデータが表示されました。

ピボットテーブルのフィルタで7月以降のみ表示

グループ化で項目をまとめる

グループ化を使うと、項目をまとめて集計することができます。

例えば、

  • 日別のデータを月単位にグループ化して月ごとの集計をする
  • 担当者をチームごとにグループ化して、チーム単位で集計する

今回は日付を月にグループ化する方法で説明します。

どこかの日付内で右クリック » ピボット日付グループを作成 » を選択

ピボットテーブルで日付のグループ化

日付が月単位にまとまり、月ごとの金額合計がわかるようになりました。

ピボットテーブルで日付のグループ化

項目を階層構造にする(同じエリアにデータを複数追加)

各エリアには複数のデータを追加することができます。

以下のように、行エリアに「日付」と「商品名」の2つのデータを入れると縦軸が階層構造になります。

ピボットテーブルで階層構造

複数データを入れた時はデータの折りたたみ、展開ができるようになります。

項目の左にあるボタン、ボタンを押して、詳細データの表示・非表示を切り替えます。

ピボットテーブル(階層構造の折りたたみ・展開)

ダブルクリックで詳細データの表示

詳細を確認したい合計値をダブルクリックすると、その数字の元になるデータの詳細が別シートに表示できます。

ピボットテーブルでダブルクリックして詳細表示

グラフの追加

ピボットテーブルで集計したデータを元にしたグラフを作成する方法は2つあります。

  1. ピボットテーブルで通常のグラフと同じように作成
  2. 作業ウィンドウの下にある探索ボタンで作成

1.メニューからグラフ作成

グラフにしたいデータ範囲を選択 » 挿入メニュー » グラフをクリック

ピボットテーブルを元にグラフを作成

グラフができました。

ピボットテーブルを元にグラフを作成後

2.探索からグラフ作成

グラフにしたいデータ範囲を選択し、画面右下にあるデータ探索ボタンをクリックするだけで簡単にグラフ作成することもできます。

ピボットテーブル(探索からグラフ作成)

グラフの変更、カスタマイズ方法を詳しく見る

テーマ

ピボットテーブルの色を変えたい時は、セルの色を変えることでできますが、それ以外にもテーマを使用すると簡単に色を変更できます。

ピボットテーブル内の任意をセルをクリックし、
表示形式メニュー » テーマをクリック

ピボットテーブルにテーマを設定

テーマの中から好きなデザインをクリックで選びます。

ピボットテーブルにテーマを設定

テーマはシートにあるピボットテーブルやグラフを一括で同じ色を設定し、デザインを統一することができる便利な機能です。

テーマの使い方を詳しく見る

ピボットテーブルの更新方法

Googleスプレッドシートではピボットテーブルの元となるデータを更新すればピボットテーブルも自動更新されるため、特に更新のための操作は必要はありません。

スマホアプリにはピボットテーブルがない

Googleスプレッドシートのピボットテーブルはパソコンでのみ操作ができ、スマホアプリでは操作できません。